大腸肛門セカンドオピニオン |
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Sent: Friday, March 29, 2002 11:43 AM Subject: 大腸ポリープ 一つ質問があります。大腸COMで大腸がん
にはビールが悪いと有りましたので、努めてビールを 控える様にしております。所が3月27日付け毎日新聞朝刊に ビールは大腸がんの予防になるとの記事が出ておりました。
ラットを使った実験結果との事です。先生のお考えは如何なので しょうか? 大のビール党の小生としては気になる所です。
ビールと大腸癌の関係というのは「私達の考え」ではなくてランセットという世界的な医学誌に1989年に発表されたもので大腸専門家ならだれでも知っている「教科書的常識」です。
これはネズミをつかった実験ではなくて実際に人間で「ビールの摂取量」と「大腸癌発生」の相関をみた「疫学データ」です
朝日新聞にでたデータはネズミを使った実験なので条件の設定でいろいろな解釈ができます
通常、実際の人間をもとにした「疫学データ」はもっとも信頼性の高いものです。培養細胞や動物をつかった実験は条件の設定で結果が逆になることは珍しくありません。・・・・・・このへんの事情は生命科学の研究をされた人ならみんなしっています。
なぜ今このような報道がされたのかはわかりません。ビールシーズンを前に売上を伸ばそうということで会社も必死なのでしょう。
Sent: Saturday, February 23, 2002 8:10 PM
Subject: 内視鏡治療について このホームページを拝見したところ、早期癌は内視鏡治療が可能との記事が掲載されていました。第二期の進行癌でも内視鏡治療ができる医療施設があると聞きました。本当でしょうか。
それは腹腔鏡手術のことでしょう。現在では進行癌も腹腔鏡で手術している施設が多いです。大腸内視鏡によって進行癌を切除することはできません。そのような施設は存在しません。それは完全な治療ではなく、「姑息的治療または緩和治療」といいます。内視鏡を使って抗がん剤を局部注射したり、レーザーで焼いたりします。効果は部分的なものですが延命は期待できます。
11月22日の時点で適切な処置をしてもらえなかったということで、現在の病院に不信 をもたれたのだと思います。総合病院で若い医師が当直をしていると時々、こういう
ミスがあります。お気持ちはわかりますが状況を考えると転院などは無理でしょう。
現在の病院の先生も11月22日に帰したことを反省(後悔)していると思います。もう 少し、現在の病院で様子を見られたほうがよいと考えます。治療はとりあえず人工肛
門設置手術ということになりますがこれは若い医師でなくベテランがおこなうはずです。
Sent: Saturday, December 15, 2001 8:49 AM Subject: 昨日、内視鏡の検査をしました。
その結果、大腸がんということが分かりました。 大きさは、7センチぐらいのものらしく、進行性のガンだと言うことです。 主治医の先生は、手術をしないと腸閉塞になるので、手術をした方がいいと勧めら
れ ました。
この状況ですと、内視鏡では難しいでしょうか?
祖母はあんな苦しい検査をやるなら死んだ方がいいと言っていて手術とはとてもい え ない状況です。
あの病院の対応を見ていると非常に不安なことばかりなのでどうしたらよいのかと 思ってしまいます。
7センチの、進行性のガンですと、どこの病院でも、通常は外科的な手術をおこなうのが一般的です。医療不信になられた気持ちはわかりますが、・・・・内視鏡治療法など他の治療は考え るべきではありません。時間を無駄にします。担当の先生とよくご相談ください。
71歳になる父ですが、先日、大腸癌と診断されました。進行状態は粘膜下層の2段階だそうです。ほかには、腎臓も少し悪いとの事です。
主治医は、腹腔鏡手術で切除を進めていますが、大学病院では、内視鏡切除でよいといっています。主治医も意見の食違いがはじめてらしく、家族にも意見を求めてきました。主治医より、腹腔鏡手術をした場合の合併症(腎不全、腸閉塞)の話もし、素人の私にはどう判断をしたらよいのかわかりません
粘膜下層の2段階の癌は内視鏡では根治できません。外科手術(腹腔鏡手術)が必要です。純粋に治療だけを考えるなら腹腔鏡手術をすすめている主治医の先生のいうとおりです。しかし、大学病院では、内視鏡切除でよいとのこと・・・というのは何か特別な理由(麻酔が危険など・・・)があるのではないかと思いますが、ご確認ください。
Monday, July 09, 2001 10:55 PM Subject: 母の大腸ガンについて教えてください。
先日、母が大腸ガンの為入院したのですが検査の結果、肛門から3cmの部分に テニスボール位(約8cm)のガンがあると言われ、すぐに直腸?を20cm切除し縫合しました。
手術から1週間後縫合部分の2箇所から 膿みのような物が出ている(結果うまく腸が繋がっていなかったもよう)と言われ、すぐに膿みを取り除き、術後も膿みが体内に残らないようにする為、
腹部に2箇所パイプを挿し、それを吸い取るというような措置がとられました。
術後1ヶ月たった今現在も高熱が出たり、検査したところ繋げた1箇所から便が出ているのが発見されました。
そして、その医師が言うには、
1.とりあえず一時的に人工肛門を付け、うまく腸が繋がれば人工肛門をはずす。
2.このまま約1ヶ月経てばおそらく腸がうまく引っ付くだろう。
と言われました。 当方の希望は、2の方なのですが約1ヶ月間点滴や水分補給くらいしかしてなく、 かなり体力的にも精神的にも衰弱している様に見えるので、あと1ヶ月間このような状態が続くと言うのは
大変心配です。 これは手術ミスと思われるのか是非教えてください。
肛門に近いところの癌の手術はむずかしく特に高齢者ですと、時にこのような問題がおきます。最近は以前でしたら人工肛門になっていたような肛門近くの癌もなるべく人工肛門にしないような手術(病変のみ切除して腸管同士をつなぐ)が好まれています。恩恵を受ける方が増えましたがこのような「縫合不全」も残念ながら見られます。したがって一概に「医療ミス」とは断言できません。
一時的な人工肛門にして食事をはじめ、体力をつけるという医師の判断は適切なものと思います。そんなに負担ではないはずです
担当者ではないので微妙な問題に責任のあることはいえませんが、・・・・相当な場合でなければ、この時点で医師を変えるのは懸命ではありません。 手術後のトラブルをもっとも誠意をもって治療するのは手術を担当した医師だからです
- Monday, August 28, 2000 at 13:11:56 (JST) 先日、父(53歳)が、大腸がんと胃がんであることが判明いたしました。
それぞれ、独立したガン(転移ではない)とのことです。 肛門から3cmのところに一個所(穴があいたような状態らしいです)、S状結腸部に一個所腫瘍が見つかっています。診察して下さった先生によると、肛門から、3cmのところなので、人工肛門になる、残せば必ず再発する。とのことでした。
そちらの病院でも、肛門から、3cmのところだと、人工肛門という診断をされるのでしょうか?
お気持ちはわかりますが、今はガンを完全に治すことを第一に考えるべきです。肛門線から3cmの場所ですと、完全に治すためには直腸切断術(人工肛門になる手術)を選択するのが一般的です。もう、この場所は肛門の重要な括約筋が近くにあります。無理に肛門を残して吻合(切除した後、大腸と肛門をつなぐこと)しても、術後、肛門機能が障害され失禁となる可能性が高いです。最近は装具の進歩もめざましく、人工肛門の管理は慣れれば、そんなに苦にならなくなります。
まず、「腸が細くなっている」原因が何かが問題です。術後縫合不全からくる腸の癒着とがんの再発が考えられます。再発の可能性が懸念されるなら、人工肛門をはずすのは見合わせて様子を見るべきです。 お話からは再発を示唆するような徴候は無いようです。 術後縫合不全からくる腸の癒着が原因だった場合ですが・・・・・一般的に、このような場合は癒着腸管を再切除して再縫合する必要があります。しかしお父さんの場合は肛門に非常に近いため再切除は困難と思います。細くなっている部分を内視鏡で拡張できる可能性がないか担当の先生と御相談してみてください。拡張がうまくいけば人工肛門閉鎖ができるかもしれません。
ガンの手術は病変を残さないように周りの組織(リンパ節)まで含めて大きく切除します。そのため、どうしても術後に癒着のため、お父さんのような症状がでることが、時にあります。数日間の絶食(+点滴)でよくなると思います。心配せず、主治医の先生とよく御相談ください
原則として手術が非常に混んでいる場合(残念ながら大学病院をはじめ、専門の医療 をおこなっている病院ほど、患者さんが集まり、このようになります)、早期ガンと 進行ガンの患者さんが手術予定にはいっている場合、進行ガンの患者さんを優先的に 手術し、早期ガンの患者さんは待っていただくのが通常です。進行ガンはガンの増加 速度が速く、少しでも早く手術した方が生存率が高くなります。早期ガンはガンの増 加速度が非常に遅く、少々、遅れても事態は変わらない(100%近く、完治する) と考えられているからです ただ、お父さんの場合がこのような理由なのかどうかは不明です。ただ、手術室が 「空いていた」だけかもしれません
To: Sent: Thursday, January 11, 2001 5:04 PM Subject: お忙しいところすみませんが、 父は63歳です。 内科の方は早く手術をした方がよいと > 言っております。 で、総合病院であるため、外科にまわされたらしいのですが ベッドの関係で手術は1月の後半となるそうです。 私自身は病気に詳しいわけではないのですが そちらのホームページにもありましたが癌がリンパ節(?)だか 何だかまで達していると、転移の可能性が高いと聞きました。 それならばできるだけ早く手術を受けて欲しいのですが 医者の方は「そんなに慌てなくとも」という雰囲気です (実際にそうは言っていませんが) >で、どうすれば良いのか悩んでおります。 内科の医者の言葉を信じるのであれば > 「楽観はできないが決して悲観するような状態ではない」 > とのことです。内視鏡やスキャンによる診察だけなのですが。 > > 外科の方では「ベッドが足りない」の一点張りで > 手術日はなかなか決まりません。 こういう場合は別の病院を探すべきでしょうか、それとも このまま安心して待っていれば良いのでしょうか?
難しいご相談です。評判のよい病院ほど、混んでいるのは仕方ないことで、すぐ手術 してくれる病院なら逆に用心すべきとさえいえます。 極端なのはやはりガンのメッカの某ガンセンターで、かなり待ちます。残念なが ら、なんらかのコネのある方が優先されるという事情はどこの病院でも否定できません。
・・・・・ 内科の先生にご相談し内科から外科に強く押してもらうのが、一番、合理的と思いま す。