野菜を食べるときは調理法は?
野菜を食べることで大腸がんが減ることはほぼ確実です。野菜の有効成分は何なのかは意見がわかれます。繊維という説と色素という説があります。 繊維は煮ても焼いても失われません。お好きな調理法でよいでしょう
色素(ベータカロチンなど)は熱に弱いので理想をいえばサラダがよいのですが繊維の有効性が一番大きいと考えられますのでサラダが苦手という方は”生”にこだわらなくてよいと思います(最近はベータカロチンに否定的なデータも多いです・・)
乳酸菌、整腸剤はよいのですか?
腸内細菌が大腸の病気に深く関与していることは間違いありません。特に潰瘍性大腸炎や過敏性大腸症は腸内細菌の異常が大きな原因の一つと考えられています。 しかし大腸ガン、ポリープに関しては確実な予防効果が証明された訳ではありません。
「飲んで悪くはない」程度に考えた方がよいでしょう
ビタミン剤はよいのですか?
野菜が大腸ガンを予防するのは確実です。そして野菜に含まれるビタミンA,E,Cやベータカロチンなどは「抗酸化作用」をもっています。これらのことから抗酸化ビタミン剤を飲むのがアメリカでブームになりました。しかし、その後、ビタミン剤の有効性を支持しない臨床データが相次ぎました。薬として多量にとっても意味がないようです。ビタミン剤を飲むのでなく「野菜」を多く食べるというのが正解のようです・・・
ワインのポリフェノールは有効?
ワインやチョコレートに含まれるポリフェノールは抗酸化作用がありガンを予防するのではと期待されています。ポリフェノールによる大腸ガン予防の研究報告もでてきました。しかし、正確な評価はこれからといえます。
プロポリスはよいのですか?
成人病に効果があるということでブームになっているプロポリスですが大腸がんを予防したという確実なデータはあまり知られていません
セレンはよいのですか?
セレンは抗酸化作用が強く抗癌作用が期待されています。ただし過剰な摂取は逆効果で健康食品として摂取することは疑問です。動物の内臓に多く含まれますので丸ごと食べられる小魚が一番理想でしょう
辛いものは悪いのですか?
香辛料や高塩分食は胃がんの重要な危険因子です。しかし大腸ガン、ポリープは関係ありません。
ストレスが原因になりますか?精神的ストレスと大腸の病気が関係する場合として潰瘍性大腸炎や過敏性大腸症があります。しかし、大腸ガン、ポリープとストレスは関係ありません
職業が原因になります?
一般に事務系のお仕事で座っている時間の長いお仕事の方に大腸ガンが多いといわれています。また断熱材に使われるアスベストを扱っている方は胸膜腫という肺ガンになり易いことで有名なのですが、大腸ガンの危険も高いことがわかっています
抗酸化作用のある健康食品は?
細胞の癌化にフリーラジカル(活性酸素)が重要な役割を果たしていることから「抗酸化」作用を持つ様々な物質が健康食品として売り出されています。ベータカロチン、リコビン、セレン、ポリフェノールなどこれらは「抗酸化」を売り物にしています。この中にはおそらく有効なものもあると思います。しかし科学的に有効性が確認された健康食品はありません。多くの栄養学者は緑色野菜を多くたべることを推奨しており錠剤で過剰にとることに警告さえしています。事実ベータカロチンは薬で過剰にとるとガンが逆に増加するというデータさえあります。
お酒は何が悪いか?
お酒の中で最も大腸ガンの原因として悪いのはビールです。 また非蒸留酒(ビール、日本酒、ワイン)は蒸留酒(焼酎、ウイスキー)より危険性が高いといわれています。