大腸肛門セカンドオピニオン
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: Thursday, July 12, 2001 4:31 PM Subject: APC遺伝子について 便潜血が陽性で、腸内を内視鏡で診察する事に 見てみると、大小併せて30個以上のポリープが見えました 内視鏡を使って取る事が出来るが、数が多いので3回に分けて取るとの事。 その日は入院の予約をして帰ったのですが、後日病院から電話があって話があるの で 一度、内科まで来て欲しいとの事。 担当医の話ではAPC遺伝子に異常があるのではないか、との事 腸内の組織を取って、調べるには高額な費用がかかるし、最悪大腸を全部取ってし ま うかも、と言われました 自分としてはただ、内視鏡を使ってポリープを取るだけだと思っていた矢先なので とても困惑しています 何か適切な手段はないものでしょうか?

確かに家族性大腸ポリポーシスの軽症型(attenuated type ともいわれます)の可能 性はあると思います。しかし、典型的な家族性大腸ポリポーシスに比較して、発ガン率も低いものなのでと りあえず、内視鏡切除でがんばってみて、経過観察中に癌がみつかったら(定期的に 検査していれば早期に見つかります)その時に手術を考えるという選択もあります

30個なら・・・・私ならまず、内視鏡で切除します。いままで、30〜50個ある方 (おそらくattenuated type )で定期的に切除して問題なく経過している方が何人か います。


Sent: Thursday, October 19, 2000 3:48 PM Subject: 遺伝について知りたいのですが >主人の父が2年前に直腸がんの手術をしました。そして今年の > 7月に主人(33才)が大腸がんの手術をしました。遺伝性のもの なのでしょうか?また遺伝だとしたら子どもがいるんですけど(2才.男の子) その子もなる可能性が大きいんでしょうか?そう言う場合は、いつごろから > 検査を受けた方がいいですか? > 主人には、弟がいるのですが同じような注意が必要ですか? 宜しくお願いします。

御主人が大腸全体にポリープが多発しているようなら、「家族性大腸ポリポーシス」 またはこの「軽症型」である可能性があります また、ポリープが多発しているわけではなく、御主人の家系に色々な癌が多発してい るならHNPCCの可能性があります 参考
現時点では一部の大学病院にて研究もかねた遺伝子診断が可能ですが、保険診療で可 能なものではありません。 しかしこの分野は非常に進歩の速度がはやく、お子さんが成人になるころには遺伝子 診断が可能になっていると思います とりあえず、現時点の現実的な対応として ・・・・・・ご主人の弟さんにはぜひ、大腸内視鏡をおすすめします ・・・・・お子さんは(万が一、家族性大腸ポリポーシスやHNPCCだとしても) 20歳頃でよいと思います