y 

最新情報

LINK
ピロリ菌と胃癌
内視鏡・COM
本郷メデイカルクリニック



 

大腸 肛門科疾患のポータルサイト:大腸・COM(http://daichou.com)

 

発癌物質を持つ細菌

一般に「癌を起こす病原体」と言えば大部分がウイルスです。ウイルスは遺伝子を細胞内に直接、注入し細胞の遺伝子を変異させて癌化させるのです(発癌性ウイルス)

 

これに対して細菌が直接、癌を起こすことは無いと言うのが定説でした。例えば、ピロリ菌が胃癌を起こすのはピロリ菌自体に発癌性があるのでは無くて、それに対する炎症・免疫反応によりフリーラジカル(活性酸素)が大量にできるために細胞の遺伝子が変異し癌化すると信じられていました

 

しかし、最近、畠山昌則博士達のグループはピロリ菌が「発癌ウイルスと同じように」発癌物質(CagA)を細胞内に注入し細胞を癌化させることを発見し話題になっています

(このメカニズムにはSHPという物質が関係しています。これは日本が世界に誇る、癌遺伝子の権威・故・花房秀三郎博士の発見したものです。花房先生も天国で祝福されているでしょう)


 

さて・・・・・ここからは私見ですが

この研究は大腸癌の犯人捜しに重大なヒントになるのではないかと思います。様様な研究から腸内細菌と大腸癌が関連があることが支持されています。しかし、ピロリ菌と違い炎症も起こさない「おとなしい」腸内細菌がどのようにして癌を起こすか?ここは大きな謎で多数の説が乱立しています。腸内にピロリ菌のような発癌物質を細胞内に注入する菌が見つかれば・・・・・間違いなく大腸癌の「重要第一容疑者」になるでしょう。

今回の「発癌性細菌の発見」は動物では初めてですが・・・・実は植物(農業工学)では、昔から常識でした。

植物では「アグロバクター」という細菌がウイルスのように遺伝子を植物に導入して細胞を形質転換(腫瘍化)させます。いわゆる「遺伝子組換え食品」というのは全て、アグロバクターを利用して作製されたものです。「何だ植物の話か・・・」と思うのは間違いです。例えば悪名高い病原菌・緑膿菌は植物にも動物にも感染します!

我々が食べている生野菜や果物には(遺伝子組換え食品でなくても)、天然のアグロバクターが感染していますから、我々は大量のアグロバクターを日常的に摂取しています。アグロバクターが緑膿菌のように動物への感染性を獲得する可能性もありうるでしょう。植物繊維に保護されたアグロバクターは胃と小腸の消化に耐え、無傷で大腸に到達するはずです・・・・・・

科学は細菌について、まだ「あまりにも無知」なのです。(文責 本郷メディカルクリニック 鈴木)


東工大学HPより転載させていただきました。