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{ <切れ痔の治療>

便が固い人はまず下剤で便を柔らかくすることが基本です。浅い切れ痔はこれだけで治ります。
肛門がせまいことが原因である場合は、肛門を広げる治療が非常に効果的です。これは、次のように3段階の治療があります

  1. ニトログリセリン(狭心症の薬)を軟膏にして肛門につけると、肛門の筋肉がゆるみ、ひろがり切れ痔が治ります。・・・・・一時はかなり注目されましたが評価が分かれています。
  2. ニトロが無効ならメスで肛門括約筋にわずかに小さな切れ目をいれます。(LSIS法)。肛門がわずかにゆるくなり、切れ痔がなおります。LSISは非常に簡単な手術で外来で可能です。
  3. LSISが無効の高度の肛門狭窄はSSG法といいまして、皮膚の一部を使う肛門管の形成手術をおこなます。入院が必要です

それぞれ、一長一短があります。指も入らなくなったような高度狭窄はSSGでないと治せません。軽症の方に気軽にLSISを勧めるべきか?もよく議論になります。SSGは結構、本格的な手術で、後遺症の心配なども考えると「SSGが必要な事態(重症)になる前に、軽度のうちにLSISをおこなうべき」という意見もあります。逆に「LSISといえども後遺症が皆無ではないので軽症の方におこなうべきではない」という意見もあります。大事なのは「広げすぎずずに十分な効果を得る」ことで、加減がわかるのに経験を要します。

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