妊娠すると腹圧が高くなり、血液の流れがうったいするため、どうしても痔が悪化します。出産の時は子供の頭を押し出すほどの腹圧をかけるわけですから、内痔も飛び出してしまうことが多いです。強い痛みのため、妊婦さんや授乳中のお母さんが肛門科にいらっしゃることもめずらしくありません。中には「出産よりも痔の方が痛かった」という方も・・・
痔を持っている方は妊娠の前にちゃんと治療しておくのが理想です。
痔に使う座薬、軟膏にはステロイドホルモンや鎮痛剤が入っています。直腸粘膜からも薬が吸収されますので、妊娠初期(4ヶ月までの胎児器官形成期)は、薬の使用を最小にしましょう。必要ならステロイドの入っていない薬がよいでしょう。5ヶ月以降は、まず問題にはなりません。