<症状>
肛門に痔核や切れ痔があるわけでないに突然(夜が多い)肛門の奥の方がいたくなる。肛門と言うよりも奥の直腸の下の方が痛むことが多いです。痛みは突然起こり、キューとしめつけられるような激しい痛みです。排便と関係ないことが多いのですが、排便後ひどくなる人や、便意を感じると痛みがでて排便すると楽になる方もいます。
<原因>
いろいろな原因があり一概にはいえないのですが、最も多いのは、肛門括約筋の過剰な収縮です。簡単に言うなら「肛門の筋肉痛、肛門の肩凝り」です。別名、肛門挙筋症候群ともいわれています。肛門括約筋は無意識のうちに収縮して肛門をしめて失禁をふえいでいます。この収縮の「程度」がうまく調整できなくなり過剰に収縮するのが原因です。患者さんに失禁への強い恐怖があり、心身症的に無意識に過剰収縮してしまうこともあります。また、老化、手術などで肛門括約筋の一部が弱くなると残った他の括約筋が失禁をふせぐために過剰収縮してまうこともあります
<治療>
とりあえずお風呂は痛みを 和らげるのに効果的です。体の緊張がとれ,筋肉がゆるみます。
直腸内に便があると失禁しまいと無意識に過剰収縮を起こしますので,排便して腸を空っぽにすることも有効です。ただし、わずかの便で便意を感じトイレに頻回にいくようになるひともいます。直腸の感覚が過敏で便意を感じやすくなっているのが原因でしたら軽い安定剤をためされるのもいいでしょう。
座薬や軟膏は有効のこともありますが、挿入自体が刺激となり症状を悪化させることもあります。
残念ながら決定的な根治法はありません。気長にいろいろな治療を試してみるしかありません