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  1. 目をみはる内視鏡の進歩

内視鏡によって胃がん死亡率が減少した。

日本人の死因で多いがんは肺がん胃がん大腸(+直腸)がんです。日本の医師が内視鏡に熱心なのはまさに「胃がん大腸がんが国民病」であるからに他ありません。ところで肺がんは胃がん大腸がんに比べ死亡率が高いのですがこれは、どうしてでしょうか?それは肺は内視鏡で全体をみることが容易にできないため早期発見が難しいからです。(気管支鏡という肺の内視鏡がありますが、胃や大腸のように気軽にできる検査ではありません)。

戦後、日本人の胃がん死亡率が大きく減少しました。これは近年の医学の大成功の一つといえます。これにはさまざまな要因(手術の進歩、術後管理の進歩、抗がん剤の進歩など)がいわれていますが、最大の理由は検診が盛んにおこなわれ、内視鏡等の進歩により早期発見が盛んに行われるようになったことといわれています。

 

お腹を切らずにがんを治す!

昔は内視鏡で早期がんを発見し、外科手術で治すというスタイルが常識でした。最近は内視鏡により更に小さな早期がんが見つかるようになり、外科手術をおこなわなくて内視鏡でがんを切除してしまうことが盛んになりました。これですと日帰りか数日の短期入院でがんを完全に治すことができます。内視鏡を熱心におこなっている施設では外科手術よりも内視鏡切除の方の件数が多くなった位です。ただしこれは非常に早期のがんに対してのみ可能なことですから小さいうちに発見しなければなりません。患者さんがまめに検診を受け、かつ医師の観察技術が高い場合にのみ可能となります。

内視鏡でがんを予防する

早期がんを切除して治療してもやはり再発の不安(実際は極めてわずか)があるので気分のよういものではないでしょう。がんの発生が予防できればもっとよいことです。

大腸がんの場合はがんの源となる病気(前がん病変)がわかっています。それは大腸ポリープという大腸にできる良性のイボなのです。内視鏡にてこのイボを切除することで大腸がんの大部分が予防できることが米国の大規模な臨床研究で確認されています(ただし一部ポリープを経ないがんもあるため予防効果は100%ではないです)。つい30年前でしたら大腸がんが発見されて手術しても転移して再発することが多かったのですから驚異的な医療の進歩といえます

 

現在も進歩しつづける内視鏡技術

内視鏡学会では毎年新しい治療法が発表され専門医たちがしのぎを削っています。たとえば・・

  • 顕微鏡レベルの微小な観察を可能にする拡大内視鏡、
  • 粘膜の「血流(元気のよさ)」がわかる赤外線内視鏡
  • 小さな病気の発見に役立つ色素内視鏡
  • 粘膜より更に深い所がわかる超音波内視鏡

などがあります。

また胃大腸から始まった内視鏡治療は更に拡大し食道、胆嚢、胆道、すい臓、小腸とお腹の中を全て守備範囲にしようとしています。

さらにお腹に小さな穴を開けてここから腹腔鏡という特殊な内視鏡をいれて手術をする腹腔鏡手術が盛んになりました。全身麻酔で行う手術ですのでポリープ切除のように簡単な手術ではないのですが従来の開腹手術よりもはるかに傷が小さいので術後の痛みが比べ物にならない位小さいのです。

このように内視鏡の進歩は近代医学において、抗生物質の進歩や遺伝子工学の進歩と同じ位、画期的なことなのです。

しかし医療が進歩したからといって全ての人が最高のサービスを受けられるとは限りません。これは医療に限らずどのような商品でもいえることです。大きく進歩した内視鏡技術の恩恵を最大に受けるには消費者である患者さんに賢い選択眼が必要になります。

内視鏡医療の「明」について書くときりがありません。、次章から内視鏡医療の「暗」について解説します。

 

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