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内視鏡を安全、快適に受けるコツ

前章までのまとめとして内視鏡を安全、快適に受けるコツ(できる限り苦痛無く長生きするためのコツともいえます)を箇条書きにしたいと思います

  • 日本人のがんで最も多いがんである胃がん大腸がんで死なないために内視鏡を積極的にうけることは非常に重要なことです
  • しかし経験の未熟な医師が営利目的に検査をおこなった場合、内視鏡は命もとりかねない「危険な検査」にかわります(特に大腸内視鏡)
  • 十分経験をつんだ内視鏡専門医が「軽い麻酔」を使って検査をおこなうことは安全で快適な検査のため非常によいことです。検査が苦しかったら医師が未熟な証拠ですが、逆に意識が無くなる位、強力な麻酔をかけられた場合も医師の技術を疑いましょう
  • 医師が内視鏡消毒について十分な知識がないと危険な感染の原因になります。さまざまな消毒法が研究されていますが現時点ではステリハイド消毒がもっとも確実です。検査を受ける前に医師に内視鏡をステリハイドで消毒したか確認しましょう。ちゃんとしている医師なら「よく聞いてくれました」と、ていねいに説明してくれるはずです。質問したことで医師が機嫌を悪くしたら検査をやめられた方が賢明です。
  • 内視鏡の診断能力は経験を要します。できる限り経験の多い医師を選びましょう。一つの目安として一万件経験すれば「名人」といえます。歴史の古い胃内視鏡は少し探せば「名人」をみつけることができるでしょう。歴史の浅い大腸内視鏡は「名人」をさがすのはある程度手間がかかるでしょう。

 

結局、できる限り経験が豊富で患者さんの体を考えてくれる医師をさがすのがコツということになります。しかし、残念ながら現在は病院は宣伝活動が禁じられています。内視鏡医師はどのような内視鏡が得意か、今まで内視鏡を何件経験したか、内視鏡手術を何件施行したか、早期がん、微少がんを何例発見したか、どのようにして内視鏡を消毒しているかなどを表示できません。そのような表示は宣伝とみなされるからです。(個人的意見としてはこのような現在の規制は患者さんの利益になっていないと思います)

このような規制下で(あくまで参考程度ですが)患者さんが内視鏡医師の技術を推測できるポイントをいくつか述べてみましょう

  • 日本内視鏡学会では内視鏡認定専門医制度をつくっています。これは運転免許の試験のようなもので内視鏡医なら当然知っておくべき知識が身についていれば合格できます。したがって認定専門医ならば名医ということにはなりませんが、もっていない場合は内視鏡を専門にしていない医師である可能性が高いでしょう
  • 現実的には患者さんの口コミが最も手軽な情報源ですので上記のポイントを体験談で確認するのがよいでしょう。かかりつけの医師がいて内視鏡専門医でないなら、その医師が内視鏡を受けている医師を教えてもらうのもいいでしょう
  • 最近はインターネットにホームページを作る病院が増えてきました。これは現時点では広告の規制の制限はありません。内視鏡専門医が自分の経験数、治療実績を公表しているものも多くあります。具体的事実を数字で公表している医師が信用できるでしょう。

最後に医療費の問題についてふれたいと思います。医療保険をとりまく環境は厳しく、実は内視鏡の値段はここ数年「値下げ」しています。今後もさらに「値下げ」が続くでしょう。

理想的内視鏡とは経験豊富なベテランが、一人づつ完全消毒された内視鏡を使い、全身状態をモニターしながら静脈麻酔を使い、患者さんは意識がもうろうとしたまま、見落としが無いように十分な時間をかけておこなう検査ということになります。
しかしこのまま内視鏡の値段が下がりつづければ「理想的内視鏡」は採算がとれなくなってしまいます。将来は希望する患者さんに自費で特別料金を負担していただいて「理想的内視鏡」をおこなうというスタイルがでてくると思います。

 

 

 

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