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痔瘻物語(闘病記 )−肛門周囲膿瘍編−

 

平成11年3月7日(日曜日)〜4月1日(木曜日) 会合参加の為、3月16日(火)〜3月20日(土)は、ロンドンで過ごした。20日には、 ユーロスター(列車)でドーバー海峡を渡りパリに入る。そこで別の会合に出席し、3月27日(土) に帰国する。そんなふうにあわただしく時を過ごす。尻の状態に変化は無い。痛みは殆ど無い。 ただ、血がたまに出るだけだ。「血がたまに出るだけだったら別に放置しても問題ないなぁ〜」なんて 思ったりする。実際に、痔瘻を放置している人もいるらしい。

 

4月1日(入院前日)には、 PCを会社から持ち帰る。別に入院中、仕事をやりたい訳では無い。メールアクセスをする事で、 社外には入院がカモフラージュできると考えたからだ。 会社の行き先表示板には、休暇とだけ書いておいた。

平成11年4月2日(金曜日) いよいよ入院当日だ。荒海に向かって船を漕ぎ出す心境だ。入院の手引き通り、パンとうどんを摂取する。 朝食にパン、昼食は慌てて病院に向かう途中「山田うどん」で、ざるうどんを食べる。 AM11時に病院についた。家族全員が病室まで案内される。 病棟に入ると独特な匂いが鼻を突く。病棟独特のどんよりとした空気だ。一段と滅入ってきた。

 

 

病室は、4人部屋だ。(差額¥2000) 家族を帰し、パジャマに着替えた。1人で戦場に立つ心境である。ところが、 説明を聞くとあと2人、本日入院するという。3人で戦場に立つ心境に変わる。 そのうち、もう1人の戦士、Sさんがやってきた。 手術は、2回目という事なので一応先輩だ。55歳位の182cm位ある痩せ型タイプだ。 Sさんは、内外痔核だそうだ。その後、2人に対して今後の予定について説明があった。 半分、上の空である。何故か集中できない。入院のしおりを渡された。何が予定されているかが一発で 分るように上手くまとめてある。 後は、兎に角なすがまま、「お任せモード」である。以下が、スケジュールに従い本日やった事。 全行程が終わったのがPM3時半である。 @アレルギー反応試験(多少反応有り。蟻アレルギーが有ると言ったら何故か笑われた。) A血圧測定 B心電図(画面に映るハートマークが、生きている事を教えてくれる。) C胸部レントゲン(機械に肌が触れると、その冷たさにいつも驚く。) D剃毛(若い娘さんにケツの毛を剃られる。何故か恥ずかしさは全く無い。) E診察(先生に、肛門に指を突っ込まれる。) 部屋に戻ってからは暫らく、ボーッと高校野球を眺めていた。 気が付くともう1人の戦士が着ていた。Kさんという。65歳位か。ダンプの運転手との事。 痔歴は、長いらしい。俺とSさんは、明日手術であるが、小池さんは月曜日だとの事であった。 Kさんも内外痔核だそうだ。Kさんは、35年前に痔の手術をやった時、やたら痛かったらしく 今回の手術は一大決心との事だったらしい。話を聞いているとこっちもビビッてくる。 気を紛らわせる為に、PCを電話線に接続して本日の日報を家と会社に送った。 夕食は抜きだ。空腹とビビリで寝苦しい夜を過ごす。

 

 

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