かって(戦前)、血便といえば原因は赤痢、結核、アメーバなどのばい菌によるものでした。
しかし戦後は衛生環境が良くなり、強力な抗生物質の登場により細菌性大腸炎は「かんたんに治る病気」となりました。(と医師は考えていました・・)
しかし医師の油断につけこむかのように細菌は大逆襲をかけてきました
生活の変化が原因で今まで「まれであった」細菌が既存の抗生物質に強い抵抗を獲得して攻撃してきたわけです
その典型といえるのは数人の子供の命を奪った病原性大腸菌O-157です
病原性大腸菌O-157は米国では牛肉から感染し別名「ハンバーガー病」といわれました。日本ではヒステリックな犯人探しがおこなわれ、かいわれ大根などが疑われましたが感染ルートは確定されませんでした
医師の方にも、学会で「抗生物質をいつ何を投与すべきか?」をめぐり議論が対立し混乱しました。
幸いに最近は下火となってきましたがいつまた逆襲してくるかわかりません・・・・・
病原性大腸菌O-157以外に血便をおこす細菌
- 赤痢(戦前、猛威をふるった)
- チフス(戦前、猛威をふるった)
- 大腸アメーバ(戦前、猛威をふるった。最近また増加)
- 結核(戦前、猛威をふるった。最近また増加)
- サルモネラ(食中毒の代表的原因)
- キャンピロバクター(食中毒の代表的原因)
- サイトメガロウイルス(まれだが重症になる)
大腸アメーバ菌
細菌性大腸炎の内視鏡像