切れ痔を長年、放置するとそこからばい菌がはいり痔ろうになることがあります。
また食べた魚の骨が肛門にささりそこの傷から痔ろうになることもあります。
外傷、事故、(時に肛門性交なども)などで肛門に傷をつくれば全て痔ろうの原因となる可能性があります。また、運が悪いと・・・・内痔や外痔、切れ痔を手術した後、手術創よりばい菌が入って痔ろうになることもあります(決して頻度の多いものではありませんが・・医師にとってはつらい事態です)
肛門に明らかな傷が無くても免疫力(ばい菌への抵抗力)が低下すると痔ろうになり易くなります。糖尿病のコントロールの悪い方、透析を受けている方、抗がん剤使用中の方、免疫抑制剤使用中の方、白血病、エイズ
の方などは要注意です
また特殊な例としてクローン病は難治性の複雑痔ろうを合併することがあります。クローン病の痔ろうは通常の痔ろうとは手術、治療方針が大きく異なりますので、複雑痔ろうの方は内視鏡検査を受けてクローン病の可能性を調べる必要があります。
逆に考えると・・・・切れ痔は常にばい菌にさらされているのに痔瘻になる方はほんの一部です。肛門は免疫系が発達し、細菌感染に非常に抵抗性があるとも言えます。
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