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短腸症候群とは・・・

<患者さんの声から>
15歳の時、腹膜炎を起こし腸を3分の2くらい切除 し、つなぎ合わせ、おなかの中をキレイにする手術をしました。その時、主治医の 先生になぜか「長生きしても40歳まではムリ」と言われました。 現在31歳になりましたが、やっぱり年々体の具合は弱くなっていき、体脂肪計を 計ったら計測不能になってしまうほど痩せてしまいました。 毎日の激痛に耐えながら普通に生活するのがやっとです。一日に何回もトイレに駆け込んで、20分くらいうなっています。便と 一 緒に血と粘膜が出るようです。。どうすれば苦しみがやわら ぐのでしょうか。「後は残された人生を笑って暮らすだけだ。はやくお迎えが来ない か なー。」と思う毎日です・・・・

短腸症候群(小腸が十分な長さがなく栄養不良になっている)と癒着によるものと思 います いままで「エレンタール」はためされたことはありますか? これは成分栄養といいまして「消化の不要な栄養素が完備された」ものです(もちろ ん保険薬品です。短腸症候群で身体障害者の認定をうければ医療費は無料です) エレンタールが効果的かはためしてみないとわかりませんが、まだなら、一度ためさ れるのがよいでしょう


大腸は人間の生存に必須ではなく全部、切除しても大きな障害はありません。しかし小腸は消化吸収の中心となる臓器です。手術や病気で小腸の機能が不十分になりますと消化吸収がうまくいかなくなり、慢性的な栄養失調となります。「小腸不全」ともいわれます。手術で小腸が短くなりすぎた状態を特に短腸症候群といいます。クローン病や激しい腸の血流障害の手術後にみられることがあります。

究極の治療は「小腸移植」ですが、残念ながら小腸は他の臓器に比べ、移植が難しく成績はまだまだです。

上で紹介したエレンタールは最初に試すべき治療です。大きな負担もなく慢性的な栄養失調を改善できます。エレンタールは消化を必要としない完全栄養素で小腸の機能が落ちた方でも健常人同様に栄養が吸収されます。

エレンタールが効果がない場合は「在宅中心静脈栄養」が試みられます。これは鎖骨のところから太い点滴で栄養補給をおこなうもの(中心静脈栄養)で、通常は入院しておこないますが自宅で永続的におこなうようにしたものです。