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下痢は非常にありふれた病気です。数日前から見られる「一時的な下痢」なのか何ヶ月も続く「慢性的な下痢」なのか?で区別します

一時的な下痢

細菌感染による下痢
ほとんどの急性下痢は食事の中のばい菌が原因です 。整腸剤、抗生物質を数日間飲むことで解決します。
細菌性腸炎の原因はエルシニア、ビブリオなどの細菌がほとんどですが、時にはエイズなどのウイルス、寄生虫が原因のこともあります。
・・・・・・・・・・細菌性大腸炎について

時に薬が原因のことも
下痢の治療に抗生物質を使いますが、時に、この抗生物質が下痢の原因になることもあります。この場合は診断が難しくなります
・・・・・・・・・・薬剤性腸炎について

慢性的な下痢・・・・精密検査が必要です


数ヶ月、原因不明の下痢が続き 、発熱、血便、粘液便、体重減少なども見られたら炎症性腸疾患かもしれません。 これは原因不明の持続する大腸炎で、ひらたくいうなら「腸の慢性アレルギー(アトピー)」といえるものです。「潰瘍性大腸炎」「クローン病」が代表的なものです
・・・・・・・・・・・・・・・・炎症性腸疾患について

そのような症状は無く、「下痢というよりも、ちょっとしたストレスですぐ便意をもよおしトイレにいきたくなる。しかし便はわずかしかでない。トイレからでた後もなんとなくすっきりせず、すぐまた便意をもよおす。初めての人に会ったり、電車に乗ったり、大事な会議などがあるとトイレにいかないと不安でしょうがない」というような場合は過敏性大腸症候群が考えられます。これは「神経質」「完璧主義」な方に多く本質的には「内臓の神経が感覚・反射とも過敏になっている」状態です。潔癖症(何度も手を洗わないと不安)や強迫神経症(家を出るとき、不安で鍵を何度も確認する)と共通の部分があります。患者さん自身が「自分は過敏でストレスに弱い」と自覚している事が多いです。精神的ストレスが原因で大腸の調和が破綻する”排便反射の異常”です。
・・・・・・・・・・・・・・・・過敏性大腸症候群について詳しく

やっかいなことに炎症性腸疾患と過敏性大腸症候群は症状が似ており、しかも両者が併存していることがよくあります。特に直腸に炎症があると過敏性大腸のような症状を起こします。また、炎症性腸疾患も精神的ストレスで悪くなります。原因不明の長期の下痢の患者さんで1度の内視鏡で、大きな異常がないと安易に過敏性大腸症候群とされてしまうことが多いのですが以外な病気が見逃されることもあります。原則として専門医に診断を依頼しましょう。

慢性的な感染性腸炎
症状が「炎症性腸疾患」に似ていること、頻度が少ないことからしばしば、「炎症性腸疾患」と誤診されます。腸結核、大腸アメーバ、寄生虫、クラミジアなどが原因です。診断の難しい病気が多いです。

稀に大腸癌でも下痢になる
意外なことですが大腸ガンは一般に「便秘」になるのですが下痢になることもあります(逆説的下痢と言われます)。大腸がせまくなると、一度に便を全部だしきれず、少しづつ細い便を何回にもわけて出すことになります。すると患者さんは下痢と勘違いしてしまいます。
・・・・・・・・・・・・・大腸癌について

他の消化器の病気の下痢
また大腸に病気がなくても原則的にあらゆる消化器の病気が下痢をおこします。あらゆる消化器の病気が「消化不良」をおこし下痢の原因となります。よくみられるのは胃の大きな病気(胃がん)、すい臓の大きな病気(膵ガン、慢性膵炎)です。

消化器以外の原因の下痢
また消化器の病気以外にも甲状腺の病気、副甲状腺の病気、腎臓の病気、糖尿病なども下痢の原因になります。原因不明の長期の下痢の患者さんで内視鏡では異常がない場合はこれらの検査も必要です。